メニエール病の基礎知識
2017年04月17日更新 2017年04月17日公開

めまい、聴覚障害が起こる「メニエール病」とは

メニエール病はめまいや難聴、耳鳴りなどの症状が繰り返し起こります。メニエール病の症状やどのような原因によって起こるのか、治療法や日常生活での留意点、再発の予防について、ドクター監修の記事で解説します。

メニエール病とはどのような病気であるのか、症状や原因、治療法、予防法について解説していきます。

メニエール病とは

耳の一番内側の部分である内耳(ないじ)は、通常、リンパ液で満たされていますが、メニエール病では、内耳に過剰にリンパ液が溜まって、むくみがみられる状態となります。この状態を内リンパ水腫と言います。内耳には、外耳(がいじ)、中耳(ちゅうじ)から伝えられた振動を脳に音として伝える蝸牛(かぎゅう)や、平衡感覚をつかさどる三半規管と耳石器(じせきき)があり、内リンパ水腫が起こることで、聴覚や平衡感覚に障害が生じます。聴覚障害では、難聴や耳鳴りなどがみられ、平衡感覚障害では、めまいがみられます。メニエール病の患者数は増加傾向にあり現在では、約6~7万人いるとされています。

メニエール病の症状

メニエール病でみられる主な症状は、何度も繰り返し起こるめまいをともなった、耳鳴り、難聴、耳の詰まった感じなどです。初期は、耳の詰まった感じや、「ゴーゴー」などの耳鳴り、聞こえにくいなどの症状がみられます。その後、突然、自分や自分の周囲がグルグルと回るような回転性のめまいが起こります。めまいは、発作性に何度も繰り返してみられ、10分~数時間にわたって比較的長い時間続くことが特徴で、吐き気や嘔吐をともなうこともあります。

内耳の水腫が強くみられる場所によって症状の出方は異なり、蝸牛に水腫が強くみられる場合は、聴覚障害が起こり、耳鳴りや難聴、耳の詰まった感じなどの症状が強くみられます。三半規管や耳石器に水腫が強くみられる場合は、平衡感覚が障害され、めまいの症状が強く現れます。

症状の程度は人によってさまざまで、軽度の難聴やめまいがみられ、時間とともによくなっていくこともあれば、長期化して、症状がだんだん強くみられるようになり、持続的に現れることもあります。

メニエール病の原因

メニエール病のめまいや難聴、耳鳴りなどの症状は、内耳が内リンパ水腫となることによって起こりますが、内リンパ水腫を起こす原因は、はっきりとはわかっていません。しかし、メニエール病は先進国に多くみられることから、ストレスがひとつの原因として考えられています。ストレスによって自律神経の働きが上手くいかなくなることや、ストレスを感じた時に分泌されるホルモンが過剰となる影響によって、内リンパ水腫が起こることがいわれています。

他には、ストレスやアレルギー反応によって内リンパ液が過剰につくられることやリンパ液の流れが悪くなること、免疫異常によって内リンパ液の吸収が悪くなることなど、内リンパ液がつくられることと吸収されることとのバランスが崩れることによって起こることもいわれています。また、ウイルス感染や、内耳の循環障害、遺伝子異常が関与しているという説もあります。

メニエール病の治療

メニエール病の基本的な治療は薬物療法ですが、薬物療法を行っても症状の改善がみられない場合は、手術療法が検討されることもあります。

  • 薬物療法

メニエール病では、めまいや吐き気などの症状が発作性に起こるため、めまいや嘔吐の症状がみられた場合は、めまいや嘔吐を抑える内服薬の服用を行いますが、薬を飲むこともできないほどのめまいや吐き気がみられる場合は、注射や点滴などが行われます。めまいの症状が強く、頻回に起こる場合は、局所麻酔薬や抗生物質を耳の中に注入する神経ブロック療法が行なわれることもあります。

メニエール病を起こす原因となる内リンパ水腫の改善には、過剰に溜まっている水分を体の外へと出すことを促す利尿薬や、滞っている内リンパ液の循環をよくする血流改善薬が用いられます。ステロイド薬も循環を改善する作用があるため、用いられることがあります。

その他、内リンパ水腫による末梢神経障害の改善にはビタミンB12製剤や、自律神経症状の改善を促す自律神経調整薬、気持ちを落ち着けてストレスの緩和を図ることを促す、精神安定剤や抗うつ薬などが用いられることもあります。

  • 手術療法

薬物療法や生活習慣の改善を行っても、症状の改善がみられず、日常生活に支障をきたす場合には、内耳に溜まった水分を外へと排出するための道をつくる内リンパ嚢(のう)手術が行われることもあります。

メニエール病の予防

メニエール病はストレスが原因として考えられているため、ストレスの緩和を図るように、疲れやストレスを溜めないこと、リラックスできる時間を持つこと、質のよい睡眠を促すために日中に軽い運動を行うこと、生活のリズムを整えること、バランスのとれた食事をとることなど、生活習慣の見直しを行い、ストレスを抱えこまない生活を送ることも大切です。

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