副鼻腔炎(蓄膿症)の症状と治療法
2017年04月17日更新 2017年04月17日公開

蓄膿症(副鼻腔炎)の基礎知識と対処法

慢性的な鼻づまりが続いていたら、もしかすると蓄膿症(副鼻腔炎)かもしれません。副鼻腔炎は早めに適切な治療を行うと、症状の悪化を防げます。ここでは、蓄膿症の原因、症状、治療法などを、ドクター監修の記事で解説します。

蓄膿症(副鼻腔炎)は、細菌やウイルスが原因で発症するといわれますが、副鼻腔炎は短期間で自然治癒をするものから、治療が必要なものまで、さまざまあります。蓄膿症の代表的な症状や、治療のポイントを詳しくご紹介します。

蓄膿症(副鼻腔炎)とは

蓄膿症とは、鼻の中の鼻腔と副鼻腔の粘膜が炎症を起こした、副鼻腔炎が慢性的に続く状態のことです。鼻の周囲には、いくつもの副鼻腔があり、鼻の中が乾燥しないように、空気の流れで温度や湿度が調整されています。しかし、鼻腔の粘膜がなんらかの影響で炎症が起こり、副鼻腔への空気の流れが閉ざされてしまうと、副鼻腔炎を発症します。短期間で治る副鼻腔炎を急性副鼻腔炎と呼びますが、適切な治療を受けずに症状が悪化した状態が続くと、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)になります。

蓄膿症(副鼻腔炎)の症状

急性副鼻腔炎の代表的な症状は、鼻水、鼻づまり、頭痛などです。これらの症状は、風邪(かぜ)とよく似ていることから放置されやすく、蓄膿症を発症して症状が悪化したり、おでこの周辺や頬などに痛みや圧迫感が現れたりすることがあります。さらに、蓄膿症は体のだるさが現れることも、特徴の一つです。だるさの原因は、副鼻腔に炎症が起こることで、自律神経の交感神経が活発になることや、鼻づまりなどのストレスが自律神経の乱れを強めて、体が疲弊をするためだと考えられています。

蓄膿症でポリープができることもある

急性副鼻腔炎が慢性化をして、蓄膿症を発症すると、鼻の穴の粘膜に鼻茸(はなたけ)と呼ばれる、ポリープができることもあります。炎症性のできものであるポリープができると、息の通りが悪くなり、呼吸がしづらくなることも、蓄膿症で体がだるくなる原因の一つと考えられます。

蓄膿症(副鼻腔炎)の原因

蓄膿症の原因は、ほとんどの場合が風邪によるものです。その他には、ウイルスや細菌による感染、花粉症などのアレルギー性鼻炎、歯の炎症なども原因になることがあります。これらの原因で、鼻腔の粘膜に炎症が起こり、腫れてしまったことから、副鼻腔との空気の流れが遮断されると、副鼻腔でも炎症が起こる急性副鼻腔炎になります。全ての急性副鼻腔炎が蓄膿症になるわけではありませんが、免疫力が低下していたり、長引く症状を放置したりすると、慢性化をして蓄膿症になります。

また、急性副鼻腔炎が他人に感染をすることは、基本的にはないとされますが、風邪が原因で発症をしている場合は、くしゃみなどによる空気感染で家族に風邪がうつり、同じタイミングで副鼻腔炎を発症する可能性はあります。

鼻の形が蓄膿症を招くこともある

蓄膿症の発症には、鼻の形が影響をしているともいわれます。鼻の中は、鼻腔隔(びちゅうかく)と呼ばれる壁で仕切られていますが、この鼻中隔の形が曲がっていると、隣接する副鼻腔への交通路が狭くなり、スムーズに空気を送ることができなくなって、炎症を起こしやすくなるからです。

蓄膿症(副鼻腔炎)の治療

軽い急性副鼻腔炎の場合は、体の免疫作用により自然治癒をすることもありますが、副鼻腔炎の症状が3か月以上も続く場合は、耳鼻咽喉科での治療が必要です。一般的な治療法は、副鼻腔に溜まった膿を吸引した後に薬を吹き付ける治療法や、霧状になった薬を鼻から吸い込むネプライザー治療などがあります。さらに、慢性副鼻腔炎では、マクロライド系の抗生物質を、処方されることもあります。マクロライド系の抗生物質は、細菌を殺すことはもちろんのこと、鼻水の量が減り粘膜の炎症を鎮めて、鼻づまりの改善をサポートしてくれる薬です。

蓄膿症は、急性副鼻腔炎の段階で早期に治療を開始すれば、ほとんどの場合は、1~2週間で治るといわれますが、慢性化をすると、個人差はありますが3か月ほどの治療期間が必要になってくるといわれています。

症状が悪化すると手術が必要になる

副鼻腔炎の治療が、適切に行われずに悪化したり、鼻の中にポリープができたりした場合は、手術が必要になる場合もあります。蓄膿症の手術は、主に内視鏡を使った内視鏡下副鼻腔手術が行われており、従来の歯茎を切開する手術に比べ痛みや手術後の腫れが少なく、症状の程度によっては日帰りで受けられる手術もあります。

蓄膿症(副鼻腔炎)の予防

蓄膿症のほとんどは、風邪がきっかけで発症するといわれますので、日常生活の中から予防をすることが大切です。蓄膿症の予防には、風邪をひかないように気をつけることと、風邪をひいてしまった場合は、長引かせないことがポイントになります。風邪が長引き、副鼻腔に鼻水が溜まった状態が続くと、炎症を引き起こして蓄膿症になります。鼻水が、黄色くネバネバしたものや、緑色の状態が続くようであれば、蓄膿症の可能性がありますので、早めに病院を受診するようにしましょう。

鼻がつまっていたときの対処方

蓄膿症になると鼻水の変化の他に、鼻がつまりやすくなることも特徴の一つです。蓄膿症は、こまめに鼻をかんで鼻水を溜めないことが重要ですが、勢いよくかんでしまうと、細菌やウイルスが、鼻と耳をつなぐ器官の耳管(じかん)を通って中耳に運ばれ、中耳炎を発症する危険があります。そのため、鼻をかむときは勢いをつけずに、ゆっくりと時間をかけてかむことが大切です。さらに、鼻がつまって睡眠不足になると、体力が低下して症状の悪化を招く原因にもなります。鼻づまりの対策には、お風呂で体を温めたり、蒸しタオルを使って鼻を温めたりして、血行を促進すると症状の緩和につながります。病院との治療と組み合わせて、家庭でもできる対処法で、症状の悪化を防ぎましょう。

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